富野由悠季&ガンダムニュースをまとめ読み。
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【速報】富野由悠季監督、新作「ガンダム Gのレコンギスタ」を語る!「子供、孫たちが見るものに陰々滅々とした、人類が絶滅していくような物語を作るのがお爺ちゃんとして嫌なんです。だから『明るく楽しく』っていう命題を掲げた作品として『Gのレコンギスタ』を作りました」
2014-03-21 Fri 21:20
■【速報】富野由悠季監督、新作「ガンダム Gのレコンギスタ」を語る!「子供、孫たちが見るものに陰々滅々とした、人類が絶滅していくような物語を作るのがお爺ちゃんとして嫌なんです。だから『明るく楽しく』っていう命題を掲げた作品として『Gのレコンギスタ』を作りました」

東京アニメアワードフェスティバル2014
富野由悠季監督トークセッション

司会:今、このようにテクノロジーの話にかなり突っ込んで考えてらっしゃる富野監督。そして、未来の子供たちの世代について熱く語っている富野監督でいらっしゃいますが、それは昨日発表なされた富野監督の作品(新作「ガンダム Gのレコンギスタ」)に繋がっていく話なのではないでしょうか? と思うのですが、「ガンダム Gのレコンギスタ」のお話を少しお聞かせいただけますでしょうか?

富野:「Gのレコンギスタ」に関しては実を言うと、僕のような頭と年齢になってしまいますと、悔しいけれども50年、100年後の地球の映像(未来図)が思い浮かびませんでしたので、それを(描くのは)やめました。その部分はそういうのが好きな、世紀末ものが好きな作家にやらせればいい、と振り切りました。

で、その後の(時代の)物語を作るということで、「Gのレコンギスタ」というタイトルにもしましたし、「レコンキスタ」から取った言葉を造語として持ち上げました。どういうことかと言いますと、子供、孫たちが見るものに陰々滅々とした、人類が絶滅していくような物語を作るのがお爺ちゃんとして嫌なんですよね。だから「明るく楽しく」っていう命題を掲げた作品として「Gのレコンギスタ」を作りました。

が、まさに先ほどから言っている通りアニメの便利なところ(富野監督が言及したアニメーションの記号性。実写より時代性が薄く、普遍的な物語を描きやすい、とのこと)がありますので、科学技術というものをこういうふうに使ったら、これは駄目だぞ!っていうことのサンプルになるような、いくつかの問題を(「Gのレコンギスタ」に)放り込んでいます。

皆さん方がわかる共通言語で言えば、宇宙エレベーターというものが今なんとなくもてはやされていますけれども、あれをもし交通機関として造ったとしたら、(「Gのレコンギスタ」で描いた)この規模にしなければ、交通機関にならない(機能しない)よ。でもこの規模になる宇宙エレベーターなんてある(できる)わけねえじゃねえか!ってことで、「Gのレコンギスタ」で宇宙エレベーターを正面切って採用する物語設定にしています。

その物語設定がなぜ可能かというと、「ガンダム」の宇宙世紀があった(時代)以後の世紀(リギルド・センチュリー)にしましたので、「Gのレコンギスタ」の物語では宇宙エレベーターは成立しています。なぜ成立しているか? 宇宙世紀時代に「ミノフスキー・フライト」という技術があります。それと宇宙エレベーターの構造論を組み合わせますと、交通機関としての宇宙エレベーターは成立します。

が、そんなものできるわけねえじゃねえか、はなから!(笑)

(観客、大爆笑)

ということを解かれ!っていう話(笑)。

(観客、大爆笑)

……を「Gのレコンギスタ」ですることはできるわけです。これをリアリズムで宇宙エレベーター論だけで宇宙エレベーターを全否定するような話をしたら角が立ちます。僕、一応、日本宇宙エレベーター協会の会員でもありますので(笑)。

(観客、大爆笑)

現実の付き合いが難しいのではなくて、リアリズムで話をするときにはリアリズムだけで突破できるかというと、突破できません。特に政治家と経済人がいるところではできません。で、そこで突破するにはどうするかというと、(将来)政治家や経済人になる子供たちに、10~15歳のあいだに、「お前ら、根本的な考え違いをするなよ!」っていうことを刷り込んでおくんです。そうしたら50年後に首相になってる奴に「お前が今やってることは馬鹿だろう!」って言えるでしょ?

そういう物語を作っていきたいということで、「Gのレコンギスタ」(の制作)を始めたということなので、(客席の大人たちに向かって)皆さん方は見る必要はありません!!(笑)

(観客、大爆笑)

子供たちに、(皆さん方の)お子たちに見せてやってください!! 本来、アニメというのはそんなもんだろう!!(笑)

(観客、大爆笑)

ってことで、いいですか?(笑)

司会:はい(笑)。では、新作「ガンダム Gのレコンギスタ」のPVを皆様に見ていただきます。

(「ガンダム Gのレコンギスタ」PV上映。司会者は「世界初公開」と説明しましたが、昨日、機動戦士ガンダム35周年記念ポータルサイトで公開されたものとまったく同じもの。主催者側の勘違いと思われます)

※司会はお二人いましたが、名前を失念したので、省略させていただきました。

■編集後記
今日は東京アニメアワードフェスティバル2014「富野由悠季監督トークセッション」を見に行ってきました。その中から、富野監督が新作「ガンダム Gのレコンギスタ」について語った部分を速報で完全レポート致します!

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