富野由悠季&ガンダムニュースをまとめ読み。
<
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | top↑
富野由悠季、地球環境とニュータイプを語る「地球を間違いなく使っていく方法論が生まれるのなら、それが人の革新なんだ」
2011-05-01 Sun 21:23
■富野由悠季、地球環境とニュータイプを語る「地球を間違いなく使っていく方法論が生まれるのなら、それが人の革新なんだ」

Think the Earth Paper vol.8 EARTHLING 01 富野由悠季 要約版

富野:みんなが生活の豊かさを目指したら、地球は早晩、潰れるんだよ。これからの時代、豊かな生活なんていうのは、あるわけがない。だけど「豊かに」と言わないと選挙の票がとれない。みんながこっちを向いてくれないないから「豊かに」と言う。

でも、その言葉遣いこそ、徹底的に嘘。これから80億の人間がみんな自動車に乗って、中国とインド大陸の内陸部までコンビニがあったら地球はこの先100年もたないかもしれない。だけど、今の日本人の頭の中にある豊かさって、それでしょう。100億の人類が地球上で豊かに暮らせる未来なんてあるわけがない。

(中略)

大手企業なんかが見せる未来ビジョンで困るのは、ハイウェイがあって、高層ビルがあって、その足元と屋上にちょぼちょぼっとグリーンがあるイメージでしょ。ぼやぼやしていると、何かよくわからない空中を飛ぶ乗り物が平気でいて、ロボットが立っている。

大体、人型のロボットと生身の人間が共存して暮らせるなんていう別のレベルの話が、いまだに現有勢力の知見として残っているなんてアホなんですよ。

人型のロボットが動くとなったら、人工頭脳もあり得るんじゃないかと言うけれど、それは研究者の目標値でしかない。社会に押し広げるべきものではないんです。

(中略)

エネルギーの問題をきちんと押さえなければいけないと言いながら、我々は根本的にまだエネルギーの問題を解決する方法を持ってないんでしょ?

僕、本当に分からないんだけど、原発ひとつにしても、ウランはまだ2、300年とれるみたいな言い方を原子力関係の専門家はして、それを使い切ったらどうするという話は、一切ない。現在使われている原発より効率のいい原発もあるということを、2年ぐらい前に教えてもらいました。そのような形の原発を使えば、現在使われている原発より放射性廃棄物が少なくなるとも聞きました。ところが、放射性廃棄物というものが皆無にならなければ安全にはならないわけだけれども、その部分については口を閉ざすことになる。

(中略)

ではエネルギーは500年後には全部太陽電池パネルに切りかえなくちゃいけない、という話だけど、太陽光パネルに関しても日本には大問題があって、サハラ砂漠もタクマラカン砂漠もないし、オーストラリアの真ん中にあるような高地もないから、太平洋上に太陽光パネルを張るぐらいしか方法がない。あるいは山の南向きの斜面に太陽光パネルを張るぐらいのことで500年後の電力が賄えるのか、という話に関しては、おそらく通産省も試算を出してないんじゃないのかと思う。試算を出していれば、「宇宙エレベーターのプロジェクトの研究をしましょう、2030年までに」みたいな、プランが出てくるわけがないでしょ?

(中略)

僕は宇宙エレベーターは信じていないほうなんです。そうは思っていても、宇宙エレベーターをつくるぞ、と思うことは、とても正しいことだとも思っているのです。宇宙エレベーターを考えるようになって、リアリズムとフィクションの境界線がわかってきたんです。

つまり、夢とロマンというのは何なのかと分かるようになった。夢とロマンというのはフィクションみたいなものです。現れもしない王子様、ありもしないお姫様、ありもしない宇宙エレベーターなんです。

このありもしない白馬に乗った王子様とか、お姫様を目標にするということを、ひょっとしたら人類は1万年前からやっていたのではないかと考えるようになったら、宇宙エレベーターもフィクションの中では「あり」。理念としても「あり」であって、目標設定としてあっていい。その上で、リアリズムで考えていくということが大切なことだと分かった。

(中略)

――地球人、アースリングという言葉自体、まさに夢とロマンかもしれません。そういう言葉があるから、目標となって向かっていける。そうはいっても、一体いつになれば、その目標に近づけるのかと考えたとき、以前富野さんは「今後200年、人の革新はあり得ない」とおっしゃった。なぜですか?

富野:それは、ものすごく簡単なことです。だって、経済の右肩上がりの成長というのを全否定しなければならない、というのが基本にあるからです。不景気だと気持ちが悪いわけで、景気がいいと、世の中何となく明るくなるし、日本はいい国よね、という気分になっちゃう。ということを考えたときに、ほんとに困ることなんだけれども、これから千年地球をもたせようとすれば、千年の右肩上がりなんて、あるわけがないでしょう? 生活の我慢を覚えて、「でもまぁ、これが世の中よね」というふうに常識を切りかえるのに、50年、100年じゃ済まないでしょう。

そして、もう一つ重要なことなのは、これは観念だけの問題ではだめで、やってみせなくちゃいけない問題なんです。「日本国民は経済成長なしにずっとやってきたけど悪くはないですよ」というふうに、実践をしていかない限り、常識というのは根づかないんですよ。それを企業体としても実践し、うん、これでいいんだよね、というのが少なくとも日本に関して、1億人全員に身につくのに、僕は最低200年かかると思っています。

人の革新っていっても、その程度のことなんだよ。超能力者になるとかじゃないんですよ。その程度のことを200年かけてやって、千年も万年も地球を使っていく、日本列島を使っていく方法論を確立していかなければならない。それができたときに、人は革新したといえる。

産業廃棄物とかごみ問題というものに直面し、リサイクルを徹底的にやらなくちゃいけない、というときに、今までの考え方や常識にとらわれていたら、絶対にやれない。だけど、やらなくちゃいけないといったときに、環境ジャーナリストの枝廣淳子さんは、ニュータイプ(ガンダムシリーズに登場する概念)という言葉を使ったんです。「環境問題を乗り越え、地球を永く使える人になったときに、人はニュータイプになる」と。僕は、ガンダムでニュータイプの概念を定義できなかったけど、枝廣さんの言葉が、ニュータイプのリアルな規定付けだと思いました。

(中略)

緻密さをはじめ日本の技術者が持っているものを集大成していけば、ひょっとしたら「資源の完全な再利用」はあり得るんじゃないか。それができる人がニュータイプであり、その過程に立ち会っているという意味では、とてもエキサイティングな時代に入っているんだ、というのが枝廣さんの論調です。

資源を再利用できるというだけでも、かなり過酷に観念を変えていく必要があります。ごみの分別ひとつにしても、3種類分別じゃだめで、6種類、12種類分別ができるぐらいの知恵を持たないと、再利用ってできないんでしょ? プラスチックはすべて同じではないし、乾電池みたいなものをどう振り分けるかと考えれば、まだ我々はその能力すら持っていないと思います。各家庭が乾電池をばらして、きちんと分別できて、廃棄できるみたいなシステムまで社会に定着させなくちゃいけない。

そういうことは、経済基盤がなければできないわけだから、経済の右肩上がりはいけない、いけないと言いながら、我々は経済社会を維持しなければならない。賃金をもらって、生活費も獲得しなければならない。矛盾する命題を解決しながら、完全に循環するシステムを構築しなくちゃいけないんです。

現在、「経済活動」といったときに、我々は金融経済という構造を想起してしまうでしょう。リーマンショック以後といいながら、経済のスペシャリストは実業をみるのではなく、俗に言う「富を寡占している」状況を生み出しているわけです。余った金を国家の赤字を補てんするところに還流できない、といったことは、20世紀までの人の持っている怠惰な部分とか、資本主義の問題といったものがある。だから、ニュータイプというのなら、単純に資源とか、環境問題のことを考えているだけではなく、そういった部分もきちんと押さえていくだけのセンスを持たなくちゃいけないわけです。

この話を経済人にしても、聞いてくれないのは、目の前の投資の問題だけで頭がいっぱいだからでしょ? でもその投資が見ている未来というのは、しょせん10年、長くて30年先くらいです。

僕が言っている未来っていうのは、100年、1000年、10万年の単位だから、彼らの一時金のことは考えられないのです。だからと言って、余剰金を全部こっちにもらうよ、と言えるだけの強権発動もしていかなくちゃいけないのだけれど、強権発動という言葉の怖さを知ったうえで、それを正確に発動できる「我」というのがいるか、という大問題に突き当たります。ニュータイプ論は、そこまでいきます。

※このインタビューは東日本大震災発生前に行われました。
※全文を約1/2程度に要約しました。全文をお読みになりたい方は、フリーペーパー「Think the Earth Paper vol.8」をお求めください。

■パワープッシュ
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア (初回限定版) (Blu-ray Disc)
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア (通常版) (Blu-ray Disc)
機動戦士ガンダムF91 (初回限定版) (Blu-ray Disc)
機動戦士ガンダムF91 (通常版) (Blu-ray Disc)
∀ガンダム Ⅰ 地球光&Ⅱ 月光蝶 (初回限定版) (Blu-ray Disc)
∀ガンダム Ⅰ 地球光 (通常版) (Blu-ray Disc)
∀ガンダム Ⅱ 月光蝶 (通常版) (Blu-ray Disc)
「ガンダム」の家族論 (ワニブックスPLUS新書)
スポンサーサイト
別窓 | 富野由悠季 | top↑
| シャア専用ニュース |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。